エクセル配信とは、複数の配信者(BJ)を1つの生配信に集め、視聴者からの投げ銭(後援)額をExcelの表のようにリアルタイムでランキング表示して競わせる、韓国発のライブ配信形式です。
2026年3月、韓国のタレント・MCディンドンが生配信中に女性配信者へ暴行したとして炎上した騒動で、「事件の舞台」として日本語メディアにも紹介されたことで、日本でも「エクセル配信とは?」という検索が急増しています。
この記事では
- エクセル配信の仕組みと名前の由来
- なぜ人気を集めたのか
- どのような問題が指摘されているのか
- MCディンドン騒動との関係
を、報道・公式情報をもとに事実ベースで解説します。

エクセル配信とは?名前の由来と基本的な意味
エクセル配信(韓国語:엑셀방송)とは、韓国のライブ配信文化の中で生まれた、投げ銭ランキングを競争形式で見せる合同配信フォーマットのことです。
名前の由来
「エクセル」という名称は、Microsoftの表計算ソフト「Excel(エクセル)」に由来しています。
配信画面上に、出演者の名前・投げ銭の累計額・順位などがExcelのスプレッドシートのような表形式でリアルタイム表示されることから、この名前が広まりました。
ニュース報道でも「BJたちの名前をExcelに整理するように並べることから名前が付いた」と説明されています。
どのプラットフォームで行われているのか
エクセル配信は主に、韓国の大手ライブ配信プラットフォームSOOP(旧アフリカTV)を中心に展開してきました。
SOOPでは「별풍선(別風船)」と呼ばれる投げ銭アイテムが使用されており、このアイテムの贈与数がランキングに直結します。
また、Twitchの韓国撤退(2024年)以降は、Panda TV・Popcorn TVなどのプラットフォームへの移行も報じられており、多様なサービスに広がっています。
エクセル配信の仕組み|投げ銭ランキングの構造
基本的な流れ
エクセル配信の基本的な仕組みは次の通りです。
- 主催者(主に人気男性BJ)が複数の出演者(主に女性BJ)を招集
- 配信画面にランキング表(Excelのような表)をリアルタイム表示
- 視聴者が応援したいBJへ投げ銭を贈る
- 投げ銭額が増えるほど順位が上昇し、配信が盛り上がる
- 配信後、主催者から出演者へ収益が分配される
視聴者にとっては「自分の投げ銭が直接配信の流れを変える」という参加感があり、出演者側には競争心と収益の両方が生まれる構造になっています。
視聴者ミッションとの組み合わせ
報道によると、配信中には視聴者からの「ミッション」と組み合わせた企画が進むこともあります。
視聴者が一定額の投げ銭を贈った場合に出演者が特定の行動を取る、といった「インタラクション」が配信を盛り上げる要素として機能しています。
MCディンドンの事件でも、この視聴者ミッションの流れの中で女性配信者が過去の飲酒運転事件に言及したことがきっかけになったと報じられています。
エクセル配信はなぜ人気なのか
視聴者側の魅力
エクセル配信が視聴者を集めた理由として、報道では以下の点が挙げられています。
- 「自分も参加している感覚」が得られる視聴者参加型の設計
- リアルタイムで順位が動くためスポーツ観戦のような興奮感がある
- 応援したい配信者を支援するコミュニティ感覚が生まれやすい
配信者・主催者側の収益性
エクセル配信は、韓国のライブ配信プラットフォームの中でも特に高い収益を生み出す形式として知られています。
報道によると、エクセル配信のフォーマットを確立・普及させた人物の1人とされる「커맨더지코(ジコ司令官)」は、放送収入が400億ウォン(約40億円)を超えたと報じられています。
2024年の韓国国会質疑でも、SOOP上の後援収益上位の多くをエクセル配信運営者が占めていると指摘されており、その収益規模の大きさが浮き彫りになっています。
歴史的な流れ
エクセル配信の起源は、2018年ごろにAfreeca TV(現SOOP)で活動していた配信者「BJ짭태우(チャテウ)」が考案したダンス競争企画にさかのぼるとされています。
その後、2021年ごろに「ジコ司令官」がこの形式をより体系化し、職級システムや競争構造を追加したことで爆発的に普及したと報じられています。
エクセル配信の問題点と炎上例
社会的批判の内容
韓国では、エクセル配信は大きな収益を生む一方で、複数の深刻な問題が繰り返し報じられています。
主な問題点(報道ベース)
- 性的商品化の懸念:後援競争を激化させる過程で、性的・刺激的な演出に流れやすい構造が生まれるとして、「サイバー룸살롱(サイバー接客業)」とも批判されている
- 出演者への精神的・身体的負担:ランキング下位者への罰金やノルマ制があるケースが報じられており、出演者のストレスが大きいと指摘されている
- 高額後援者への過度な依存:一部の高額投げ銭ユーザーへの依存度が高まり、配信の方向性が歪むケースがあると報じられている
国会でも問題視
2024年10月、韓国の国会質疑でエクセル配信問題が正式に取り上げられました。
議員側は「後援収益上位の多くがエクセル配信運営者で占められている」と指摘。SOOP代表は「制度的な補完を進める」と発言したと報じられています。
一方、同じくSOOP代表は「エクセル配信に違法性・不法性はない」「見苦しいという理由だけで制裁はできない」とも述べたと伝えられており、プラットフォーム側の対応に苦慮している実態がうかがえます。
関連事件
報道で確認できる関連事件として、以下の事例が伝えられています。
- 2023年5月:30代男性がBJへ5000万ウォンを投じた後、借金苦で自殺したケース。遺族が詐欺で告訴したが、罪は認められなかったと報じられている
- ロールスロイス事件:犯罪組織が投げ銭(星風船)で資金洗浄を行ったとされる事案が報じられた
- 2025年3月:国税庁がエクセル配信に関わるBJ9人を対象に大規模な税務調査を開始したと報道された
衰退の兆し
2025年以降、こうした批判と規制強化の流れを受け、エクセル配信は全体的に衰退傾向にあると報じられています。
エクセル配信の普及に大きく貢献したとされる「ジコ司令官」は、2025年10月をもってエクセル配信の中止を発表したと伝えられています。
MCディンドン騒動とエクセル配信の関係
事件の舞台となった配信形式
2026年3月、韓国のコメディアン・事前MCとして知られるMCディンドン(本名:ホ・ヨンウン、46歳)が、インターネット生配信中に女性配信者の髪をつかむなどの暴行をはたらいたとして炎上しました。
この事件が起きたのが、まさにエクセル配信でした。
複数の女性配信者が出演する生配信の中で、視聴者ミッションの流れで女性配信者がMCディンドンの過去の飲酒運転・逃走事件に触れたことが口論のきっかけとなり、暴行へと発展したと報じられています。
日本でエクセル配信が注目されたきっかけ
この騒動が日本語メディアでも広く報じられたことで、
「エクセル配信って何?」 「韓国の配信ってそういう仕組みなの?」
という疑問が日本の読者の間で広まり、「エクセル配信とは」というキーワードの検索数が急増しました。
つまり、エクセル配信という言葉はMCディンドン炎上騒動を通じて日本でも知られるようになったという経緯があります。
SNSの反応
MCディンドン事件を機にエクセル配信への批判もSNS上で拡大しました。
- 「エクセル配信自体が問題の温床だ」
- 「女性を競争させる構造がおかしい」
- 「プラットフォームにも責任がある」
といった声が韓国・日本両方のSNSで見られるようになっています。
まとめ
確認できている事実
- エクセル配信は、複数のBJを集めて投げ銭額をExcel形式でランキング表示する韓国発のライブ配信形式
- 名前の由来は出演者名や投げ銭額を表計算ソフトのように並べる見た目から
- 主にSOOP(旧アフリカTV)などの韓国プラットフォームで普及した
- 高い収益性を持つ一方、性的商品化・出演者への過度な負担・脱税疑惑などの問題が繰り返し報じられている
- 2024年の韓国国会でも問題が取り上げられ、SOOP代表が制度的補完に言及している
- 2025年の国税庁税務調査を経て、全体的に衰退傾向にあると報じられている
- 2026年3月のMCディンドン暴行騒動を通じて、日本でも「エクセル配信」という言葉が広く知られるようになった
まだ不明な情報
- プラットフォームごとのエクセル配信の明確な定義・運用ルール
- 収益分配の標準的な仕組みの詳細
- 2025年の税務調査後の具体的な規制内容・法的整備の進捗
- 2026年時点での実際の配信数・規模感
よくある質問(FAQ)
- Q. エクセル配信とは何ですか?
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複数のライブ配信者(BJ)を1つの生配信に集め、視聴者からの投げ銭額をExcelのような表形式でリアルタイムにランキング表示して競わせる、韓国発のライブ配信フォーマットです。
- なぜ「エクセル」と呼ばれるのですか?
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出演者の名前や投げ銭累計額が、Microsoftの表計算ソフト「Excel(エクセル)」のスプレッドシートのような見た目で画面に表示されることが名前の由来です。
- エクセル配信はどのプラットフォームで行われていますか?
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主に韓国の大手ライブ配信プラットフォーム・SOOP(旧アフリカTV)を中心に広まりました。2024年以降はPanda TVやPopcorn TVなど複数のプラットフォームへも広がっています。
- MCディンドンの事件とエクセル配信はどう関係していますか?
-
2026年3月に起きたMCディンドンの生配信暴行騒動は、エクセル配信中に起きた出来事でした。この騒動が日本語メディアでも報じられたことで、「エクセル配信とは」という検索が日本でも急増しました。
- エクセル配信は現在も行われていますか?
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2025年の国税庁税務調査や社会的批判の高まりを受けて衰退傾向にあると報じられています。エクセル配信の普及を牽引した人物の一人が2025年10月に中止を発表したとも伝えられており、全盛期と比べて縮小しているとみられています。
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この記事は2026年3月時点で確認できている報道・公式情報をもとに作成しています。エクセル配信に関するプラットフォームの規制状況や法的整備は今後変わる可能性があります。

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